「少額から投資にチャレンジしてみたい!」
そんな人にオススメなのがNISA(小額投資非課税制度)とETF(上場投資信託)です。
この記事では、この2つを組み合わせて年利8%の運用益を目指す投資手法を超具体的にお伝えします。
- NISA(小額投資非課税制度)とは
- ETF(上場投資信託)とは
- 投資手法の概要
- SBI証券でNISA口座を開設する
- ETFはバンガード トータルストックマーケットETF(VTI) を使う
- 定額・定期投資によるリスクヘッジ
- まとめ
NISA(小額投資非課税制度)とは
NISAとは2014年から新しく導入された制度です。
NISAの特徴として次の3つがあります。
- 毎年120万円分の投資からの売却益や配当・分配金に税金がかからない
- NISA口座の非課税期間はそれぞれ投資を始めた年から最長5年間
- 対象商品は上場株式と投資信託
非課税期間が5年間あるというところから、長期投資向きの制度と言えます。
注意点としては、損失が出た場合に通常の口座の利益と損益通算ができないことです。
税制とは無関係の世界ですので、勝ったら丸儲け、負けたら丸損ということです。
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ETF(上場投資信託)とは
ETFとは、証券取引所に上場され取引されている投資信託のことです。
普通の投資信託と何が違うの? と言われれば、株と同じように自由に売買できる投資信託と答えます。
投資信託の良いところは、複数の銘柄で構成されている商品、かつ小額で購入できるため、小額で分散投資が可能なところです。
例えば、日経平均株価を構成する225社の銘柄をすべて買い揃えようとすれば何千万円ものお金が必要ですが、これをパッケージ化して販売している投資信託は数万円から購入できます。
特に、ETFは投資信託と比べて手数料が格段に安い傾向にあるのも重要なポイントです。
投資手法の概要
それではいよいよ本題の投資手法について、そのポイントを整理します。
- 手数料・税金が最小化されるSBI証券でNISA口座を開設する
- ETFは世界のGDPの約4分の1を占めるアメリカの商品を使用する
- 手数料無料を活かした定額・定期の分散投資で2つのリスクをヘッジする
SBI証券でNISA口座を開設する
まずは証券口座・NISA口座を開設します。これはSBI証券一択です。
理由は2つです。
- NISA口座でのアメリカETF売買手数料が無料
- 住信SBIネット銀行と連携しており、入出金手数料が無料で容易
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特定口座・NISA口座の開設が完了したら、外国株式の口座も開設します。
ETFはバンガード トータルストックマーケットETF(VTI) を使う
アメリカのETFは特にバンガードの商品が優秀です。
日本で人気が高い海外ETFというと次の2つがあります。
- バンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)
- バンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)
VTが全世界株式、VTIが米国株式にまとめて投資できるETFです。
銘柄分散・空間分散の観点ではVTに軍配があがりますが、GDPの成長率の推移を見ると、アメリカの強さは圧倒的です。
アメリカのGDP成長率が常にトップである以上、あえてアメリカ以外の株式を保有するうまみはあまり無いように思えます。
とすると、ここは米国株式に集中させてVTIを購入する方が運用効率は高そうだと考えられます。
定額・定期投資によるリスクヘッジ
そもそも株式投資によるリスクとはなんでしょうか?
このリスクを分解すると、次のようになります。
リスク = 銘柄リスク × 金額リスク × 時間リスク × 為替リスク
リスクとは不確実性です。
つまり、良く知らない銘柄に資金のすべてを長期間投資している状態が最もリスクが大きいと言えます。
このリスクを小さくすれば安定して運用益を出し続けることができます。
それぞれのリスクヘッジの方法を検討してみましょう。
銘柄リスク
銘柄の分析やポートフォリオ構成についてはバンガードに委任します。
ETF保有時の手数料を払ってプロに銘柄選択を委任し、リスクを切り離す考え方です。
金額リスク
金額リスクとは投資する金額の大きさで決まります。
よって、「1度にたくさん買わない」「なるべくたくさんの回数に分けて買う」がセオリーとなります。
ここで目安となるのがNISAの購入限度額です。
1年間の投資金額の上限が120万円ですから、1ヶ月で10万円、1営業日で5,000円です。
上記のセオリーに従えば、毎日5,000円ずつ積み立てることが一番平均取得単価を小さくすることができます。
ですが、その分手間も増えますので、最低でも月に1回買えれば十分でしょう。
あくまでも理論上の理想は毎日5,000円ですが。
時間リスク
ここまでに銘柄リスク、金額リスクを可能な限り小さくすることができました。
したがって、かなり時間リスクを取る余裕があります。
と言っても、「なるべくたくさんの回数に分けて買う」時点で時間リスクはある程度は抑えられています。
長期投資が十分可能な戦略ですので、アメリカのGDPが伸び続けている間はずっと保有していてもいいでしょう。
NISAの限界である5年間をメドに売却してもいいでしょう。ロールオーバーの仕組みが改善されたので、それ以上保有するのも全然アリです。
為替リスク
この手法ではアメリカの株式を購入するので、当然ドル建てです。
とすると、一見為替リスクがあるようですが、そもそも資産の100%が円建てである場合が最も為替リスクが大きい状態だと言えます。
仮に、資産のすべてが円建てであった場合、円高になれば資産価値は軒並み上がりますが、円安になれば資産価値が軒並み下がります。
もし資産の半分を円建て、もう半分をドル建てにしていれば、円高・円安どちらになっても資産価値の振れ幅は半減されます。
また、ETFを回数を分けて買っているので、米ドルも回数を分けて買っていることになります。すなわち、米ドルについても平均取得単価が下げられているのです。
まとめ
1日5,000円の積み立てで年利8%を目指すNISAフル活用投資法とは、毎日5,000円ずつ円を米ドルに交換し、随時VTIを購入していくという手法です。
NISAの各種手数料・利益が非課税という特徴を利用し、なおかつ負けにくい長期投資を実現するという投資初心者にも、経験者にもオススメな方法です。
NISAの口座開設は2023年までの期間限定です。過去の非課税枠も使えなくなるので、なるべく早く開設したほうがいいですよ!