- 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学
- 人生につつきまわされたときが学ぶチャンス
- 第一の教え
- 恐怖と欲望が仕掛ける人生の罠
- お金について知らなければ、お金は出て行くばかり
- 資産と負債の違いを知ることが第一
- 資産と負債はここが違う
- いまの仕事を続けながら、資産を蓄える
- 法律を知らないと高くつく
- 会社を作ってビジネスを持つ
- お金は実際には存在しない
- 広く浅く学ぶ
- 失敗をバネにする
- 臆病な人間は決して勝者にはなれない
- 欲張り心に罪の意識を持たない
- 経済的自由を手に入れる鍵
金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学
人生につつきまわされたときが学ぶチャンス
もし人生から教訓を学ぶことができれば、きみは成功する。もし学べなければ、人生につつきまわされるばかりだ。
人生を歩む中で、何か問題があったとき、上司や仕事そのもの、あるいはだんなさんや奥さんが問題なのだという考え方をしているうちは何も学ぶことはできません。
もし、自分自身が問題なんだと気づけば、自分の事なら変えられますし、何かを学んでより賢くなることもできます。
第一の教え
中流以下の人間はお金のために働く
金持ちは自分のためにお金を働かせる
お金の教育は、この考え方を「知る」ことから始まります。
恐怖と欲望が仕掛ける人生の罠
自分がどう感じているかってことを正直に自分に伝える代わりに、考えもせずに感情に反応しているんだ。恐怖を感じるから仕事に行く。お金がその恐怖をやわらげてくれることを願いながらね。でもお金が入っても恐怖は消えない。それからまた新たな恐怖に襲われて仕事に戻る。今度もお金が恐怖をやわらげてくれるのではないかと思いながらね。でも今度もそうはならない。恐怖が彼らを罠のなかに閉じ込めているんだ。『いつか恐怖がなくなることを願いながら仕事をしてお金を稼ぐ、それでも恐怖がなくならないからまた仕事をしてお金を稼ぐ……』っていう罠にね。
恐怖と欲望が人間の考え方を左右しているということを意識します。すると感情のパワーから解放され、自分で自分の考えを選べるようになります。
そして、次のステップに進めるようになるのです。
お金について知らなければ、お金は出て行くばかり
金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない
お金に関する知識――ファイナンシャル・インテリジェンスまたはファイナンシャルIQと呼ばれる――を身につけなければならないということです。ファイナンシャルIQは次の4つの専門的分野の知識から成り立っています。
- 会計力
- 投資力
- 市場の理解力
- 法律力
これを全てマスターして専門家のようになれというわけではありません。広く浅く勉強し、言葉を知り、意味を理解し、専門家とコミュニケーションができるようになれということだと私は考えています。
資産と負債の違いを知ることが第一
金持ちは資産を手に入れる。
中流以下の人たちは負債を手に入れ、資産だと思いこむ
これはお金持ちになるための鉄則です。
あわせて読みたい
『金持ち父さん 貧乏父さん』にある最初に身につける2つのお金の知識
資産と負債はここが違う
資産は私のポケットにお金を入れてくれる
負債は私のポケットからお金をとっていく
これさえ理解しておけば負債を資産と思い込んで買ってしまうことは無くなると思います。
いまの仕事を続けながら、資産を蓄える
会計の仕組みや現金の運用の仕方についてよく理解すればするほど、投資の際の分析能力が高まり、ひいては自分の会社を起こすことにつながる
会社を運営する際に、最も大事なのは「資金繰り」です。どんなに良い商品やサービスを提供できたとしても資金繰りに失敗すれば会社は倒産します。
ということは会計の仕組みや資金の運用方法について知っていなければ倒産は免れられないということになります。
だから会計力や投資力があれば起業につながるんですね。
起業を目指している方は、まずは昼間の仕事を続けながら少しずつ投資を通して会計力、投資力を身につけると良いかもしれません。
自分で会社を持てるようになれば、税金などの法律面で有利になります。
法律を知らないと高くつく
法律を、特に租税法について知っておかないと知らない間に税金を取られるだけ取られていきます。
自分の収入を税金から守る方法はたくさんあります。お金持ちはみんな節税あるいは租税回避をしているのです。(租税回避は法改正とのいたちごっこになっていますが……。)
自分が正しいとわかっていれば、反撃するのを恐れることはない
ここでの「反撃」とは節税や租税回避を意味しています。
租税法を理解し、合法的に税金を減らすことができるとわかれば、恐れることなく手を打つことができるというわけです。
会社を作ってビジネスを持つ
誰のために働いているんだ? 誰を金持ちにしているんだ?
私は給与・賞与を受け取る際に必ず心のなかで唱えていることがあります。
私はお金のために働いているのではない。
学ぶために働いているのだ。
給料の味を知ってしまうと、会社のために働き続けるという「ラットレース」の罠から抜け出せなくなってしまう。
ここで気を付けているのは会社のために働くことを嫌うのではなく、無意識に会社のために働き続けないようにしようということです。
むしろ会社の成功をサポートしようとし、どうやってサポートするかを学ぼうと考えます。
いつだって、自分は今何をやっているのかを見失わないようにしましょう。
お金は実際には存在しない
お金は実際には存在しない…『これがお金だ』ってみんなが同意して決めたものだ
お金にとらわれていると、「そうは言ってもお金は使えば減るし、使いすぎれば借金になってしまう。」と反射的に考えてしまいます。
そういう人には収入以下の支出で普通に生活してみることをおすすめします。ローンを組んでいなければ大抵の人はそう生活しているでしょうが……。
収入以下の支出、つまり与えた分以上は受け取らないように生活していると、自分は世の中のお金の流れの中に身を置いているだけだということに気づけると思います。
するとだんだんお金の概念が生活から薄れていきます。
キャッシュレスな生活をしているとより感じやすくなると思います。
例えば、給与は銀行に振り込まれるため現金を見ることはない。日々の買い物も大体クレジットカード。そして収入以上の買い物はしない習慣をつける。
すると、自分が生み出した富と他人が生み出した富を交換していることにも気づきます。
頭を使えばチャンスを活かしてどんどん富を増やせるのです。
キャッシュレスな世界では文字通りお金は動いていません。人々の富の交換を表す同意が動いているだけなのです。
広く浅く学ぶ
広く浅く知る
よく、「これだけは誰にも負けないという自分の強みを持ちなさい。」ということを学校で言われました。
よくよく考えてみるとこれは優秀な従業員を育てるためのセリフだったのです。
Bクワドラント(ビジネスオーナー)をはじめとする経済自由人は広く浅い知識を持ち、狭く深い知識を持つ人々で自分の周りを固めようとします。
就職に強い、すなわち優秀な従業員になると言われている国立理系出身者こそ経済、会計、経営、法律などの知識を広く浅く身につけなければ、会社の中で出世できたとしても、お金持ちには、経済自由人にはなれないのです。
有能なリーダーでなければ、銃で背後から撃たれる。ビジネスの世界でも同じだ
金持ち父さんは、会社を経営するにあたって一番むずかしいのは従業員を管理することだと言いました。
そこで必要なのはリーダーシップです。
リーダーシップを身につけるにはリーダーを経験するのが一番です。チームやグループの規模は関係ありません。
ワークショップやグループワーク、プロジェクトチームの中で恐れることなくリーダーに立候補しましょう。
リーダーシップが身についてくると何もしなくても周囲が「あなたがリーダーにふさわしい。リーダーをやってください。」と言ってくれるようになります。
リーダーシップは自分がリーダーになるような空気を勝手に作ってくれるのです。
失敗をバネにする
人は損をするのが怖くて、そのために損をする
例えば投資の場合、元本割れのリスクが怖くて投資をしない人がいます。
こういう人は元本保証がある定期預金などを利用することが多いです。
すると利率がインフレ率に負けて損をします。
この例が一番わかりやすいと思います。要は慎重すぎるということですね。
確かに元本割れして定期預金よりも損をする場合もあります。しかし、そこから何か学べばその後勝つことだってできるのです。
さらに言えば、一度も損をせずに金持ちになった人は聞いたことがありません。
テキサス人は失敗を葬り去ったりしない。失敗によって意気を奮い立たせる。失敗を受け入れ、それを元気の源に変えるんだ。テキサス人は失敗からエネルギーをもらって勝利者になる。だが、このやり方はテキサス人だけにあてはまるわけじゃない。すべての勝利者にあてはまることなんだ
失敗を受け入れることもまた勇気ですね。
臆病な人間は決して勝者にはなれない
根拠のない疑いや恐怖が臆病な人間を作る。臆病な人間は批判をし、勝利を収める人間は分析をする
臆病という感情に反応して行動してはいけません。
臆病になっているという感情を受け止め、冷静に分析してみましょう。
客観的に自分を見て、逃げるにしても臆病風に吹かれてではなく、戦略的撤退ができるようになりたいものです。
欲張り心に罪の意識を持たない
欲張ることよりも、それに関して罪の意識を持つことの方がよくない
欲張るということは今の状態よりも良くなりたいと願うということです。
欲張ることによって文明は発展し、世界は進歩してきたのです。
欲張り心は燃料です。怠けている自分を動かす燃料です。
自分の欲を紙に書いてみましょう。
経済的自由を手に入れる鍵
ふつうの勤労所得は、きみたち自身が働いて稼ぐ。不労所得とポートフォリオ所得はお金がきみたちのために働いて稼いでくれる
多くの人はお金を稼ごうと思った時、勤労所得を得ようとします。つまり仕事を探すのです。
収入源の選択肢として勤労所得しか知らないのです。
実際には不労所得とポートフォリオ所得の選択肢もあります。しかもこっちの方が勤労所得よりも税金が少ないです。
なぜこの選択肢の中で勤労所得しか知らないのか。それは学校で教育を受ける過程で勤労所得を得る方法しか教えてもらえないからです。
だから経済的自由を手に入れるためには不労所得とポートフォリオ所得を得る方法を自分で学ばなければならないのです。学校で教えてもらえない以上、自分で学ぶしかないのです。
勤労所得を得るために何年も学校に通ったように、不労所得とポートフォリオ所得を得るためにも時間をかけて学ばなければならないのです。
楽に稼ごうというのは理屈に合わないように思えますね。